舞台「We are RAISE A SUILEN~BanG Dream! The Stage~」のよもやま話

こんにちは。たまごです。

久しぶりにブログを書きます。実に一年ぶり。

今回は他でもない、舞台「We are RAISE A SUILEN~BanG Dream! The Stage~」(以下舞台)の話です。

 

全公演が終了した今日、オタク特有のクソデカ感情のやり場に困ってブログを書いています。

そのため、非常に長文かつ語彙の拙い記事になることが予想されます。それでも構わない方はぜひ読んでいただき、舞台を振り返っていただけたらなと思います。

 

 

ここから先に書かれている内容は非常に濃いネタバレを含みます。ご注意ください。

 

 

 舞台全体の話

ストーリーやライブについて語る前に、今回の舞台全体の話をしようと思います。

舞台全体で見れば最高に素敵なものであったことは確かですが、この舞台が一つだけ恵まれないものがありました。

 

時期です。

 

コロナウイルス騒動のまっただ中にスケジューリングされてしまったことが最大の難点でした。

 一度は延期決定さえされたほど、舞台を開催するに当たっての風当たりが強かったと思います。

開催が決定された後も、チケットの再抽選やらなんやらでドタバタだった感は否めません。

結局、開催に至ったものの劇場では声出しNGの着席での鑑賞(ライブパートでの着席声出しNGは正直地獄)、ライブ・ビューイングでは前者の二つどころか手拍子や拍手、サイリウムの使用も禁止という異様なレギュレーションが設定されることになりました。

 

この点に関しては舞台としても不完全燃焼に終わったということになると思います(レイヤがコール&レスポンスする所で観客側が声を出せない、など)。

 

延期せずに開催した理由はたくさん考えられますが、100%完成形の舞台を目指すなら延期という形をとっても良かったのかもしれません。

 

とはいえ、自分としてはこの時期にRASを拝めるというのはとても救いになったし、推しという存在の大きさに改めて気づけたので、全体として最高の舞台だったと思っています。

 (8thに関してはまだなんともいえませんが今回と同じレギュが適用されれば死人が出ると思います)

 演劇×生演奏の価値

今回の舞台の大きな特徴は、キャラクターを声優さん本人が演じ、劇中で生バンド演奏もするという所にあると思います。

 

まず前者についてですが、アニメの舞台化というのはキャストをプロの役者の方々が務めることが多いため、アニメの声優さんが好きな人はそのギャップに抵抗感を示すこともあるようです。しかし今回の舞台は、メインキャストを声優さん本人がそのまま務めました。そのため、観客側はそのギャップを感じることなくスッと世界に入り込むことができたと思います。これは非常に大きな特徴だと思います。

 

次に後者ですが、劇中で生バンド演奏(しかもキャスト本人)というのは非常に珍しいといえると思います。ざっと調べてみましたが、今回のような形態の舞台はだいぶ特殊なようです。正直自分は舞台にそこまで詳しくはない(舞台やるって分かってからいくつか舞台を観劇して勉強した程度)ので断定的なことはいえませんが、もしかすると今回のような舞台の形態は新しい価値になっていくのかもしれません。

声優が自ら演奏し、ライブをするバンドリならではの強みであるともいえますね。といってポピパやロゼが舞台化する可能性は低そう。映画もあるし。

 

これに関してはニッポン放送の吉田アナのツイートが非常に参考になると思います。

キャラクターについて

ここからは舞台のストーリーについての話です。まずはキャラクターの話。いくらでも書けますが、長くなるのでここではRASの5人に絞って、1人ずつ手短に書きたいと思います。

①珠手ちゆ(チュチュ)

RASのプロデューサー/DJ担当。RASの発起人。

体が小さい故に、過去数々の楽器を挫折した経験があります。この挫折がチュチュの性格に大きく影響していて、彼女がプロデュースを始めたきっかけでもあります。

彼女がいう「音楽で世界を変える」というのは比喩でも何でもなくて、自分の無力を嫌というほど自覚させてくる世界では、彼女にとっては音楽で成功することしか救いはなかったのだと思います。だからこそ自分が認めたRoseliaに断られたのは彼女にとって受け入れがたいものであったのは確かで、「ぶっつぶす」という発想になるのはある意味当然なのかもしれません。でもそんな彼女の身勝手ともいえる行動によって結成されたバンドが、結果的にメンバー4人を暗闇から救うことになるのですから、身勝手とはいっても相手の実力をきちんと認めてスカウトするチュチュのやり方は間違ってはいなかったのだと思います。

最後の鋸山でチュチュがその激情を吐き出すシーンでは、アニメでは描写のなかったチュチュの行動原理がはっきりと描かれており、心を動かされました。山でひとりぼっち、戻ろうにも身長が足りず手が届かない描写は、チュチュに無力さを実感させる世界の残酷さがよく現われていて、観ていてつらかったです。

そんなチュチュが最後に「RASは、5人でRASだから」と言ったのは彼女もRASというバンドに救われた1人であるということの証左であり、「5人でなら世界を変えられる」という彼女の決意表明でもあるのだと思います。

②鳰原令王那(パレオ)

RASのKey.担当。最初にチュチュが見つけたキーボーディスト。

パレオは5人の中でも1番裏表のあるキャラクターだと思います。

まずは令王那ちゃんについて。学校では眼鏡をかけていて、成績優秀で学級委員長の優等生ですが、実はかわいいものが大好きな中学生。周りの声を気にするあまり、「何になったらがっかりされないんだろう」と言ってしまうほど。自分の部屋でだけ、自分を出すことができていました。

ある日パスパレに出会い、以後はメンバーに合わせて髪色を変えるほどのファンになります。1番印象に残っているのは令王那ちゃんが初めてパスパレを見つけたシーンです。Wonderland GirlのMVを観て、「私は...オンリーワン...」と呟く所は心に刺さりました。アニメ3期でもパレオが口ずさむほどですから、この曲が彼女に大きな影響を与えたのは間違いありません。

パレオはチュチュ様にスカウトされ、閉じこもっていた本当の自分を表に出すことが出来た姿。かわいいものをたくさん身につけている。かわいい。チュチュ様の犬。舞台でもチュチュ様が「忠犬パレ公ね...」といったほどです(この台詞は1回しか聞いていないのでアドリブかも)。

令王那の反動が大きく出ているため、「あなたが必要よ」といって救ってくれたチュチュ様に異常なほど執着します。バンドが空中分解しそうになったときも、「パレオだけがそばにいられればいい」と考えていました。だからこそ、そのチュチュ様に拒絶されたとき、彼女の存在意義は失われました。二重人格とは全く違いますが(二重人格は外界の抑圧から逃れるために自ら作り出すもの)、本当の自分の拠り所であったチュチュ様に拒絶されたショックは非常に大きかったと思います。「罰があたった」とパレオが言っていたように、この結果は彼女の一種の身勝手から起こったものであり、彼女もそれを自覚していますが、拠り所を失った彼女は鳰原令王那に戻ってしまいます。アニメ3期ではこの回が1番しんどかった。

令王那としての描写はアニメでは詳しく描かれなかったため、今回の舞台でパレオのバックグラウンドを補完できたのはとても良かったと思います。

③和奏レイ(レイヤ)

RASのBa./Vo.担当。RASに入るまではバンドを組まず、ベースのサポートや仮歌の歌い手として仕事をしていました。

レイヤは幼なじみの花園たえとの「いつかバンドを組もう」という約束を守り、サポートの仕事しかしてこなかったものの、劇中では歌手デビューのオーディションに強い興味を示すなど、「和奏レイ」として歌うことへの渇望もあったんだと思います。だからこそチュチュが「あなたしかいない」「あなたは表舞台に立つべき」とRASに誘ったときも、断ることができなかったのだと思います。

レイヤは他人にあまり興味のない人ですよね。ますきとのやりとりでもそれはよく分かります。それゆえに時々なかなかの爆弾発言をナチュラルにすることもありました。だからこそ花園たえへの執着がより目立ちます。というか、おたえとバンドをやりたいがために誘われたバンドにギターとして呼ぶってなかなかやばいことしてますよね。完全におたえとバンドを組む>和奏レイとして歌うになってます。RASの中では比較的落ち着いていて周りを見渡す存在ですが、実はかなり我の強いタイプなのかもしれません。それが結果的に1番大切な人を傷つけることになるのですが...(逆にそれくらいじゃないとチュチュのバンドのフロントマンなんて務まらないのかもしれませんが)

1番好きなシーンは、おたえが何かを隠していることを知りつつも「触れたら消えてしまいそうで、聞けなかった...」と何も聞かなかったシーンです。お互いに傷つけたくない、傷つきたくないというおたえとレイヤの弱さが、互いに傷つく結果を招いてしまう。辛いシーンですが、2人の感情が生々しく出ていて印象に残っています。

④佐藤ますき(マスキング)

RASのDr.担当。こちらもRASに入るまでは一匹狼でした。理由はレイヤとは全く異なり、ドラムプレイが激しすぎてメンバーを引きずり回してしまうから。組まないのではなく、「組めない」という感じ。

この人は他人に関しての感覚が鋭すぎると思います。他人の感情の起伏に鋭敏というかなんというか。鋭いんですよね。特にレイヤに対しては。だけど他人に気を遣うようなことはしないので(狂犬だし)、普通いえないようなことをズバズバ言って相手をはっとさせるような言動が多かったような気がします。例えば、レイヤとの仮歌のシーンで、「じゃああんたの歌は世に出ねえのか」とか。この台詞はますきとしては何でもない一言だったかもしれませんが、レイヤには相当刺さったと思います。

だからこそ、おたえが抜けた後レイヤを気遣うシーンはより際だっていたし、ますきの優しい一面があらわになっていたと思います。

⑤朝日六花(ロック)

RASのGt.担当。名実ともにRASのキーマン。

 

 ここまで書いて思ったのは、程度や現れ方の差こそあれ、RASのメンバーは5人ともエゴが強いというか、自分の欲望がしっかり出ていますよね。舞台でもチュチュが「欲望がないとは言わせないわ」と言っていました。「他人の顔を伺うような演奏」をしない、自らを解放できる5人だからこそ、RAISE A SUILENが最強のバンドたり得るのだろうと思っています。

 

ストーリーについて(第1部)

ようやく本番です。第1部っていうのは1回目の休憩までのパートを指します。

正直ストーリーのパートについては語り出すと論文みたいなことになってしまうので(この記事を読んでくださってる皆さんもそうだと思いますが)、日替わりの内容には極力触れず、共通の所に関して話したいと思います。

 

第1部に関しては

・Beautiful Birthdayのフルやばい

・たえヨネ

・鋸山

の3つに分ければだいたい網羅できるかなと思います。メンバーの過去の話については後でまとめます。

 

①Beautiful Birthdayのフルがやばい

曲の中身に関しては別で話すので一旦おいておくとして、パフォーマンスなどに注目して話したいと思います。

まず、これフルで流れるん?!てなりました。やばいでしょ。アニメ思い出して早くも涙腺が危ない。

で、ここからは完全に推しのフィルターがかかってるんですが、この曲は

パレオちゃんがやばい。

作曲したのもパレオちゃんだし、曲自体が素敵なのもあるのですが、パフォーマンスが刺さりまくりました。

この曲はピアノソロ→ギターソロの部分があるんですが、ソロ前にチュチュ様とパレオちゃんがアイコンタクトとって煽り合うのが好きすぎる。そのあとのロックへの回し方も好きです。あと腕クロスしながら弾いてたりもして震えました。まじで綺麗。倉知玲鳳さんの魅せ方がうますぎる。

 

あとはCメロと落ちサビが個人的にめっちゃ好きです。すごいエモい。

ERAの発売が待ち遠しいですね。

 

②たえヨネ

ここは毎公演楽しみにしてた人も多いはず。日替わり要素がつよいパートでもある。

その中でも自分が好きなのは、ラジオ体操に合わせて盆踊りするヨネさん(確か3日目マチネ)。3日目ということもあって大分慣れてきたのか、すごいふざけまくってた。

さえチも素で笑ってた。

 

あとはおたえのポピパパピポパの言い方がめっちゃ好き。おたえ~って感じですごくほんわかしたシーンです。ここでヨネさんがめっちゃ強い「パァ!!!」で応じるのもおもしろかった。

ヨネさん役の民本しょうこさんの安心感がすごかったですね。観客側も「あっ、ヨネさんだ!」って感じで。

ヨネさんを舞台に登場させた脚本の綾奈ゆにこ先生は本当にすごいなと思います。

 

③鋸山

このパートとメンバーの過去パートに関しては劇中でかなり行ったり来たりしているのでどう書くか悩んだのですが、山のパートは山でまとめて書くことにしました。

正直いきなり山登りが出てきたときには「えっ?」となったのですが、この辺についてはゆにこ先生のツイートを見ていただければ。

 紡木さんの発言から構想を引っ張ってくるとは...チュチュ様が初日の出を見て「地球...これが世界...!」と言うシーンがありましたが、その裏側には紡木さんがいたの、エモすぎる。

 

さて山のシーンですが、ここはネタが数多く仕込まれてた気がします。

ざっと挙げるだけでも

・チュチュ「こんな装備で大丈夫なの?」(これに関してはただの偶然説もある)

・ますき、ロック、チュチュがレイヤをいじるシーン

DTM

などなど。特に下のふたつは日替わりだったので毎回新鮮でおもしろかったです。

メタ発言も満載でしたね。

個人的にはチュチュの「千葉県民はアスリートなんですかぁ?」が完全に紡木さんで笑ってしまいました。

 

あとは倉知玲鳳さんのパレオぶりが神がかってたと思います。隙がなかった。

パレオちゃんってキャラが立ってる分、演じるのが難しいと思うんです。舞台ですから、身体表現までしっかり気を遣わなければいけないし、声優さんとはまた違った難しさがあると思います。しかも今回、倉知さんは鳰原令王那というほぼ別人のようなキャラクターも背負っていますから、演じ分けるのは簡単なことではないはずです。

そうでありながら倉知さんは完璧と言っていい演技をしていたし、そこにパレオちゃんが見えるお芝居をしていたと思います。例えば腕を横に伸ばしながら歩いたりとか。まさにパレオちゃんて感じですよね。パ玲鳳。

あと個人的には、円陣組むシーンが何回かあったと思うんですけど、そこで端になった倉知さんが肩を組んでない方の腕も伸ばしていたのが印象的でした。というのも、普通に円陣を組んだら両肩を組むことになるので両腕を伸ばすはずなんですよね。しかし今回は舞台という都合上円陣を半円のような形で組んでいました。そのため端になった人は組まない肩があるわけです。だけどあくまで舞台の都合上半円になっただけですから、本当は普通に円陣を組んでるわけで、だから倉知さんは両腕を伸ばしていたんじゃないかな、と。ほかのキャストさんは端になったとき組んでない方の腕をのばしていなかったので、これがもし倉知さん個人のこだわりだとしたらすごいなと思いました。

もちろんこの話は僕が勝手に言ってるだけなのでそんなことはないかもしれませんが。違ってたらとても恥ずかしいです。

 

山パートはこんな所でしょうか。もちろん他にもみどころは満載ですが、書き切れないので割愛させていただきます。

 

ストーリーについて(第2部)

第2部です。

ここでは主にアニメの2期、3期の補完が中心に描かれていました。最後はまた山のシーンに戻り、チュチュの激情の吐露や決意が生々しく描かれていたと思います。

 

①アニメ2期3期の補完について

後半パートでは2期や3期の印象深いシーンを中心に、いくつかの新しいシーンも挿入されていました。

その中でも自分が印象的なシーンは

 

 

 

 

(2021.08.28追記)

.............

えーっ!?なんで?!

文章はここで途切れていました。なんでここまで書いてやめたのか謎だ

 

とはいえ今からこの熱量をもって続きを書くのは色んな意味で難しいのでやめておきますが...

今で7500字を優に超えてるので完成してたら10000字コースでしたね。論文かな

 

せっかくここまで書いてあるのをほっとくのも勿体ないかなと思ったので公開設定にしました。

 

そうだ

 

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これだけネタバレしといて宣伝もクソもありませんが...

 

次からはちゃんと最後まで書き切ることを誓います

 

それでは。